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特集 神経心理学と画像解析の融合
拡散テンソル画像法による脳白質の定量評価と機能連関
大石 健一
※1
森 進
※1,2
※1 Johns Hopkins大学医学部放射線科
※2 F.M. Kirby Research Center for Functional Brain Imaging, Kennedy Krieger Institute
【キーワード】 diffusion tensor imaging,quantitative analysis,tractography,atlas-based analysis,functional correlation
はじめに ヒト脳研究においては,神経細胞体が存在しシナプス活動の場となる灰白質が主なターゲットとなってきた。現在でも灰白質研究の重要性に変わりはないが,多くの灰白質領域がいかに協調して機能するかという神経ネットワークの研究が進むにつれて,灰白質同士を連絡する解剖学的なバックグラウンドである白質の研究の重要性が増してきた。 生体脳へのトレーサーの注入とそれに引き続く脳切片の観察という,極めて侵襲性の高い研究手法が可能なサルにおいて,線維連絡や機能はよく研究されてきた。単純な視覚や運動感覚機能の研究のみならず,実行機能や判断などのより高度な神経機能に関わる脳研究も,サルをモデルとして行われている。しかしながら,ヒトとサルでは脳形態が異なることや,言語などヒト独自の神経機能が存在することから,サルの実験で得た所見を直ちにヒトに適応することはできない領域も多い。そのため,ヒトの神経ネットワークの解明にはヒトの脳研究が不可欠である。 機能的ネットワークに関しては機能的磁気共鳴画像法(functional magnetic resonance imaging:fMRI)を用いた研究が盛んに行われ,特にBiswalら1)によって最初に報告されたresting-state fMRIがこの分野をリードしている。一方,拡散テンソル画像法(diffusion tensor imaging:DTI)を用いた解剖学的ネットワークの研究には,fMRIによって推定された機能的ネットワークに対して解剖学的な裏づけを与えることが期待されている。
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