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総合リハビリテーション ISSN 0386-9822 (Print) ISSN 1882-1340 (Online) 37巻1号(2009.01)P.7-10(ISID:1552101417)

特集 高次脳機能障害治療の実践
わが国における現状と課題

橋本 圭司 1

※1 東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学講座

【キーワード】 高次脳機能障害,現状,治療


はじめに
 近年,わが国のリハビリテーション分野における高次脳機能障害に対する関心の高まりには,目を見張るものがある.その背景には,2001年度から5年間,国(厚生労働省)の施策として「高次脳機能障害支援モデル事業」が行われ,2004年には,高次脳機能障害診断基準の策定にまで至ったことがある.行政的な意味合いの強い診断基準ではあるが,これまで,医療・福祉の狭間で埋もれていた障害群にフォーカスが当てられたことの意義は大きい.結果として,全国各地でその後の支援普及事業へのつながりをみせた地域が散見されるようになった.
 その一方で,高次脳機能障害の評価法,障害像,問題点,機能予後などに関する研究は数多くみられるものの,学術的な観点から高次脳機能障害そのものに対する具体的なリハビリテーション治療法の提案や有用性の検証などはなされておらず,高次脳機能障害治療の論理的基盤が乏しいのが現状である.
 本稿では,高次脳機能障害の評価や障害像に関する問題点を論ずるのではなく,あくまでも高次脳機能障害を改善させるリハビリテーション,つまりは具体的なリハビリテーション治療の実際について,わが国の現状と課題,展望について述べる.


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