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総合リハビリテーション ISSN 0386-9822 (Print) ISSN 1882-1340 (Online) 36巻7号(2008.07)P.625-629(ISID:1552101282)

特集 筋力と筋持久力
概念

池田 健二 1
青柳 陽一郎 1
椿原 彰夫 1

※1 川崎医科大学リハビリテーション医学教室

【キーワード】 筋線維タイプ,運動単位,筋力トレーニング,サルコペニア,廃用性筋萎縮


はじめに
 筋は,多数の筋線維が長軸方向に集まってできたものであり,筋全体が筋膜で覆われている.筋膜の鞘は,末梢になるにつれて細くなり,筋組織と一緒になり,強い結合織である腱を形成している.腱は,筋の両端を骨格に接続させている.筋の収縮により関節運動が生まれるが,その際に使用されるエネルギーはアデノシン三リン酸(ATP)の分解により得られる.
 筋力(muscle strength)とは,最大努力によって発揮される最大張力のことであり,最大筋力は筋の生理学的断面積,運動単位の動員,収縮様式,筋長などによって左右される.筋力という概念には,速度の要素は含まれないが,実際の動作にはスピードが要求される.
 筋パワー(muscle power)とは,単位時間内になされる機械的仕事量を示し,筋力と筋収縮速度との積で表される.動作やスポーツのパフォーマンスを高めるには,筋力と筋パワーの向上が重要となる.
 筋持久力(muscle endurance)は,最大あるいは一定の筋力を持続的に発揮し続ける能力のことである.筋持久力は筋力の要因に加えて,活動筋の毛細血管密度やミトコンドリア数,ミオグロビン濃度などの酸素供給能力や酸素取り込み能力などによって左右される.
 本稿では,骨格筋の構造および基本的な特性を概説するとともに,健常成人あるいは高齢者や廃用症候群をきたす患者の筋力や持久力の低下予防あるいは増強に関して,神経生理学的側面からトレーニング方法や適応まで幅広く言及したい.


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