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増大特集 リハビリテーション医学2007―最近10年の動向とエビデンス
リハビリテーションを巡る動向
社会保障制度の動向
伊藤 利之
※1
※1 横浜市総合リハビリテーションセンター
【キーワード】 医療保険制度,介護保険制度,障害者自立支援法,自立支援給付,発達障害者支援法
はじめに 戦後50年間,わが国の社会保障制度は「保護と弱者救済」という枠組みのなかで進められてきた.そして,東京オリンピックを契機とした高度経済成長やバブル景気は国民の生活水準を押し上げ,その反映として社会保障サービスは質量ともに欧米諸国に引けをとらないレベルにまで発展した.しかし,国民皆保険制度は高度医療の提供には不向きなことから混合診療の導入が叫ばれ,措置制度による縛りは「自立生活」を訴える運動へと発展,その一方で,少子高齢化対策として介護保険制度が導入されることになった. このような背景のなかで,国は社会連帯による「自立支援」を枠組みとする社会保障制度の構築へと大きく舵を切った.すなわち,医療保険においては医療と介護サービスを分離して慢性期医療の介護保険への移行を図る,介護保険においては被保険者の範囲の拡大を視野に青壮年期の介護までを委ねる,社会福祉制度では障害者の自立生活を支援するという方向である.なお,小児については「自立」や「介護」の概念が馴染まないことから別立てとし,今後急増が見込まれる後期高齢者に対しては,新たな医療制度の創設を視野に検討中というのが現在の状況である. 本稿では,最近のリハビリテーションに係る法制度の動向として,医療保険制度と介護保険制度の改定および新たに制定された障害者自立支援法や発達障害者支援法を中心に,そのポイントと問題点について概説する.
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