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総合リハビリテーション ISSN 0386-9822 (Print) ISSN 1882-1340 (Online) 35巻7号(2007.07)P.643-647(ISID:1552100991)

特集 メタボリックシンドローム
概念

河合 俊英 1
島田 朗 1
伊藤 裕 1

※1 慶應義塾大学内科

【キーワード】 内臓脂肪蓄積型肥満,インスリン抵抗性,動脈硬化


はじめに
 欧米諸国ならびに日本を含む多くの先進国で,動脈硬化性疾患による死亡が増加しており,ことにわが国においては全死因の30%を占めるに至っている1).近年,疫学的な検討の蓄積,分子生物学的手法の進歩により,一個人に生活習慣病といわれる肥満,高血圧,耐糖能障害,高脂血症などのリスクファクターが集積する,いわゆるマルチプルリスクファクター症候群が,動脈硬化性疾患のハイリスクな状態であることが明らかとなり,予防医学の観点から全世界的にこれを「メタボリックシンドローム」という疾患概念として扱うことが提唱されてきた.1998年に世界保健機関(World Health Organization;WHO)からの診断基準が発表され,その後,国際レベルでの各委員会,日本内科学会を中心とする委員会から各々の診断基準が発表された.2006年5月の厚生労働省の発表2)では,日本人のメタボリックシンドローム症例は予備軍を含め1,960万人と推定され,先進国を中心にその病態を一般に啓発し,疾病予防を目指す政策が模索されている.
 本稿では,メタボリックシンドロームの歴史,概念ならびにその病態生理的意味について概説する.


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