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総合リハビリテーション ISSN 0386-9822 (Print) ISSN 1882-1340 (Online) 32巻10号(2004.10)P.917-922(ISID:1552100641)

特集 骨折―最近の話題
骨粗鬆症と骨折予防

萩野 浩 1

※1 鳥取大学医学部附属病院リハビリテーション部

【キーワード】 骨粗鬆症,骨折,疫学,予防


はじめに
 近年,高齢者の骨折が増加している.1980年代初めには日本整形外科学会で小児骨折増加の問題が取り上げられ,その原因が議論された.しかしながらその後現在まで,骨折の話題はもっぱら高齢者のそれに移っている.その理由は,小児人口の減少と高齢者人口の増加で,小児の骨折が減り,高齢者の骨折が増えているためである.65歳以上の人口は1990年から2000年の10年間で1.5倍となり,それに伴って骨粗鬆症を背景とする高齢者の骨折患者数が急増しているのである.
骨粗鬆症と骨折
 1.骨量減少と骨折
 いかなる骨折が骨量減少と関係あるかを明らかにするため,Stoneら1)は65歳以上の9,483人の集団を対象に,骨量測定後平均10.4年間(脊椎,大腿骨頸部骨量測定後は平均8.5年間)にわたって追跡し,その後に発生した骨折を調査している.その結果,骨量の減少と有意な関係があったのは,大腿骨近位部骨折,手関節部骨折,脊椎椎体骨折の他,上腕骨骨折,肋骨骨折,骨盤骨折,下腿骨折などで,調査した骨折のほとんどで骨量減少がそのリスクとなっていた(表1).しかし同時に,骨折発生への骨粗鬆症の寄与度は10~44%程度であったと指摘していて,骨量減少が骨折発生の主たる要因であることは間違いないものの,骨量減少が骨折発生の全てを説明するわけではない.


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