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特集 リハビリテーション医学における疫学
脳卒中
正門 由久
※1
※1 慶應義塾大学月が瀬リハビリテーションセンター
【キーワード】 脳卒中,疫学,危険因子
はじめに 脳卒中は,リハビリテーション医療の対象疾患として,わが国で最も頻度の多い疾患である.脳卒中の診療は,急性期の治療法の進歩(血栓溶解療法,血管内治療,脳保護療法など),脳卒中病床(stroke unit)やクリニカルパスの導入,ガイドラインの策定・導入,医療システムの改革など,変革期を迎えている1). 現在継続的に医療を受けている脳卒中患者は約147万人と推定されている.高血圧性疾患,糖尿病についで第3位と増加傾向にあり,人口の高齢化に伴い,さらに増加すると予想される.また,脳卒中に費やされる医療費は,年間1兆9千億円を超えている2).国民医療費の約半分を占めている65歳以上においては,脳卒中にその約40%が費やされている.また,要介護者のうち約3分の1が脳卒中で,寝たきり患者の約4割が脳卒中後遺症によるとされている2,3). 一方,最近,医療には診療ガイドラインのようなEBM(evidence-based medicine)が求められている4).EBMの根拠となるエビデンスを確立するためには,継続的に患者データを蓄積し,治療効果を検討していくことが必要である.そのためには,まず疫学的に疾患を捉えることが重要であると考えられる. 本稿では,脳卒中の疫学について,過去から現在までの変化を中心に述べたい.
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