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特集 脊椎脊髄の冠名徴候・症候群
Ⅰ．冠名徴候
第7章：その他の徴候
Soto-Hallテスト
Soto-Hall Test
小澤 浩司
1
Hiroshi OZAWA
1
1東北大学大学院医学系研究科外科病態学講座整形外科学分野
1Department of Orthopaedic Surgery, Tohoku University School of Medicine
キーワード：
Soto-Hall徴候（Soto-Hall sign）
,
頸屈曲テスト（neck flexion test）
,
脊椎損傷（vertebral injury）
Keyword:
Soto-Hall徴候（Soto-Hall sign）
,
頸屈曲テスト（neck flexion test）
,
脊椎損傷（vertebral injury）
pp.362-363
発行日 2015年4月25日
Published Date 2015/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200107
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1935年にRalph Soto-Hallが報告した，仰臥位で頸椎を屈曲することによる脊椎外傷の検査法1）．
Soto-Hallテストでは，患者を診察台の上に枕を外して仰臥位で寝かせる．胸椎，腰椎が屈曲しないように，医師は片手を患者の胸骨に置き軽く圧迫する．同時に，医師は他方の手を患者の後頭下に置き，ゆっくりと持ち上げ強制的に頭部と頸部を胸骨の上まで屈曲させる（図1）．この操作により，項靭帯から尾側の損傷脊椎の棘上靭帯，棘間靭帯まで脊椎後方靭帯群に次第に牽引力がかかる．牽引力は棘突起に伝わり，損傷した椎体を圧迫する梃子として働く（図2）．その結果，圧迫骨折や棘突起が骨折しているときに損傷した椎体の高位に限局した痛みを引き起こす．そして患者は明確に痛みの局在を訴える．
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